看護師のためのトラブルと法的知識

病院内で備品の盗難が起きた場合の対応

病院内の備品、医療器具や医薬品などが盗難に合うこともあります。

そのような場合の対応はどのようにすると良いのでしょうか。

リスクマネジメントの問題と考え、
病院全体で対応することが必要です。

 

@ 危険物

 

病院の備品には、危険物がたくさんあります。

 

病院で起きる盗難事件には、
患者さん個人の所持品、貴重品等の盗難もありますが、
毒物指定のアンプルが盗まれるという事件も少なくありません。

 

医薬品については、法律上の規制(毒薬:薬事法48条、
麻薬:麻薬及び向精神薬取締法34条)があり、
適正に保管し、管理することが必要です。

 

 *薬事法48条

 

  業務上毒薬又は劇薬を取り扱うものは、これを他の物と区別して、  
 貯蔵し、又は陳列しなければならない。その場合において、
 毒薬を貯蔵し、又は陳列する場所には、鍵を施さなければならない。

 

 *麻薬及び向精神薬取締法34条

 

  麻薬取扱者は、その所有し、又は管理する麻薬を、
 その麻薬業務所内で保管しなければならない。
  その保管は、麻薬以外の医薬品(覚せい剤を除く)と区別し、
 鍵をかけた堅固な設備内に貯蔵して行わなければならない。

 

睡眠薬や精神安定剤などの向精神薬も、
法律上の規制(麻薬及び向精神薬取締法50条の2)があります。

 

毒薬等の医薬品が盗まれるということは、
使用に備えた医薬品管理が十分ではないことを
推測させてしまうという点で、
患者さんの所持品の盗難とは異なります。

 

A 病院内で備品の盗難が起きた場合の対策

 

病院内で備品の盗難が起きた場合の対策は、
病院がリスクマネジメントの問題として考えることが必要です。

 

危険物の盗難が起きるということは、
医薬品の管理が悪いということです。

 

盗難のみならず、医薬品の取り違え等の間違いを
誘発する危険性もあります。

 

ですから、危険物の盗難に関しては、
単なる故意の窃盗対策だけではなく、
医薬品管理に関するミスを防ぐという
リスクマネジメントの課題であることに気づき、
それに応じた対策をしていくことが必要です。

 

たとえば、5Sの考え方を参考に対策してみてはいかがでしょうか。

 

 ●5Sとは

 

  5Sとは管理レベルのことで、5Sが徹底されている病院は、
 管理レベルが高いといわれています。

 

  5Sは、「整理」、「整頓」、「清掃」、「清潔」、「躾」です。